台湾茶の価格 高い?安い?お値打ち?


台湾茶の価格をご存じですか?


お茶の価格、例えば維仁茶行の主力商品である凍頂烏龍茶は75gで1800円です。


正直、台湾茶に馴染みのない方からすれば、こんな小さなパックで1800円なんて高い!

と思われるのではないか・・・と、売っている本人ですら思います。

しかし、実際に75gの茶葉でどれほどのお茶がいれられるかというと

茶こし付きマグで入れる場合、一回あたり 3g 程度。これで、4〜5煎は入るので、

1000ml 程度の茶水を作ることができます。

75gのパックの場合、1回に使う量が多少増えたとしても、

少なくとも22回分は取ることができるので、

1回あたりの茶葉単価は 1800 ÷ 22 = 81.8 となり

1000ml のお茶を 82円程度 でいれられることになります。


500mlあたり42円!


まだ、台湾茶にあまり傾倒していなかったころ、

たまたま飲んだ凍頂烏龍茶が美味しかったため、ふと、

「500mlのペットボトル1本分でいくらになるだろう?」と考え、

似たような計算をした覚えがあります。

その頃は、まだ台湾茶にあまり親しみもなく詳しく知らなかったので、

今から思うとあまり煎もきかず、味に厚みのないお茶だったと思いますが、

味も香りもさほど美味しいと思えないようなペットボトルのお茶にお金を払うことが

馬鹿らしく思えました。


それ以降、こんな茶こし付き水筒で、お気に入りの美味しいお茶を持ち歩いています。




では、適正なお茶の価格とは?


僕のお茶の師匠である劉先生と色々な茶商のお茶を鑑定しながら話していたことですが、

高いか安いかではなく、

“品質に見合っているか?を鑑定すべし”

と教えられました。


例えば100g 2000円のお茶と100g 1000円のお茶を単純に比較して

高いか安いかを議論するのではなく、

茶葉の持つポテンシャルに対してお値打ちか? を判断すべきなのです。


茶葉の滋味や茶質が乏しく3煎程度しか煎がきかないお茶でも、

100g  600円 で売っていれば、

食堂などで無償サービスに出すお茶としては適正な価格と言えますし、

それが100g 1200円であれば、

品質が価格に見合っていないと言えます。

逆に、滋味深く煎の効く茶葉で、ゆっくりと楽しめるものが

100g 2500円であれば

とってもお買い得という訳です。


これは、高級茶葉にも言えることで、

特に、日本人観光客に向けて売られているような茶葉の場合、

本来の茶葉の持つ価値に加えて、

例えば日本語で説明したり、日本人が好きそうなお茶請けを出したりする”サービス“の部分が

上乗せされているように感じます。

時々、お土産に台湾茶をいただくことがありますが、

価格を聞くと、

ちょっと品質に見合っていないな・・・と思うこともあります。


また、台湾茶を日本に輸入して販売する場合、

輸送費用の他に、

輸出許可申請、

残留農薬検査、

検疫(検疫自体にはお金は発生しませんが、その間の保税保管費用がかかります)、

関税など、

多くのコストがかかります。

したがって、

現地で台湾茶を購入したことがある方からすると

「ちょっと高いな」と感じることもあるかもしれません。

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維仁茶行は、個人で輸入作業全てを行っている超小規模業者ですが

ちゃんとした “コスト” をかけて輸入しています。

そして、台湾茶を皆さんに知っていただくことを目的としているので

できる限りお値打ちにお届けしたいと思っています。

台湾で購入する価格より少しだけ高くなってしまいますが、

出所のはっきりしたお茶の安心料だと思っていただけたら幸いです。

中には国際宅急便を使って輸入している個人業者の方もみえるようですが

この方法では検疫を通したことにはなりません・・・。

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最後は維仁茶行の宣伝になってしまいましたが、

少しずつ肌寒くなってきたこの時期

みなさんそれぞれのスタイルで

温かな台湾茶を楽しんでみてください。

みなさんの生活の中に

維仁茶行のお茶が彩りを添えられることを願っております。


     維仁茶行 店主 敬白

Relafine リラファイン

旅、食、手芸、家といった視点から 日々の生活に彩りと豊かさを感じられるようなエッセンスを紹介して行けたらと考えています。